【厚塗りは難しくない!】テクスチャを使った厚塗りイラストメイキング-ibisPaint X
皆さんこんにちは!楠ノマです
この記事ではタイトルにもある通りイラストのメイキングを紹介したいと思います。
今回紹介するイラストはこちら☟☟
このイラストはスマホのibisPaint Xという無料アプリのみをつかって描くことができました。
皆さんもコツをつかめば描くことができるはずです!
さっそくメイキングを、と言いたいところですが、紹介する前に注意点があります。
まず、作者は学校などで美術の勉強をしたことがなく、ほぼ独学でイラストを描いています。なので、「美術学校で教わるようなしっかりした知識が知りたい」という方や「変な癖がついたら困る」といった方には正直あまりおすすめできません...
それでも大丈夫な方は、この先で作者が学んでないなりに試行錯誤して得られた結果を載せているので是非みていってください。
↓一連の流れを載せた動画もあります
【厚塗りイラストメイキング】serial experiments lain
メイキング
1.下書き
まずは下書きです。ブラシはあまりこだわらなくてもいいので、とりあえず鉛筆(B)や水彩(リアル)などアナログのような質感がでるものを選びます。
また、下書きは線が多少汚かったり多くても大丈夫です。綺麗な線は魅力的ですが、あえて雑味を出すことで見ごたえのある画面になる場合もあるので「なんだか画面がのっぺりして見える」というときは雑味を出してみることも一つの手です。
2.色塗り(ベース)
次はベースとなる色を塗ります。ここでもブラシはアナログのような質感が出るものであれば何でもいいです。
人物、背景、線画を区別して塗りをスムーズにするために、レイヤーを分けてそこに色を塗っていき、塗り終わったらレイヤーの不透明度ロックをONにします。色が線からはみ出しちゃってますがこれは後から直します。
また、色の選び方は、イラストがどのようなシチュエーションにあるかで決めます。このイラストの場合は”女の子が暗い部屋にいて下からPCの画面の光に照らされている”シチュエーションを描きたかったので、髪や肌の色はやや暗めに塗っていきます。
3.テクスチャ追加
テクスチャ(質感を出すための画像)を二枚追加しました。かなり雰囲気が出ましたね!
テクスチャはネットから拾ってきた”絵具で作った模様”と”幾何学模様”を使っています。
画像をそのまま使うと元の絵がつぶれてしまうので不透明度を下げたりブレンドモードを変えてみたりしましょう。この時、一番重要視しているのは「自分が好きかどうか」です。ぜひ皆さんも自分の”好き”を追求してみてください!
注))著作権上、テクスチャを使ったイラストをネットに公開するときはフリー素材を使うようにしてください。
4.明暗をつける
明暗をつけて立体的にしていきます。髪は茶髪にしたかったので全体的に明るくしました。
また、厚塗りするとき特に気を付けているのが肌の色ですが、肌の暗い部分を塗るときベースの肌の色から明度が低い色を塗るだけでは顔色が悪く見えてしまうので、ベースの色から明度が低く、さらに彩度も高い色を塗ると顔色が良くなります。影の部分を紫っぽくするのもおすすめです。
肌の明るい部分はベースの肌から明度が高く彩度が低い淡い色で塗っていきます。
ここでテクスチャで肌が不自然になっていると思ったら、テクスチャのレイヤーの上に新しいレイヤーを作り、テクスチャの質感がつぶれない程度に色を塗り重ねてなめらかにしていきます。
6.細部を書き込む
線を消したり髪に影を入れたり顔をかきこんだり....
一度全体を眺めてみて不自然なところを見つけたら直す作業です。
顔の描きこみについては、肌の色にピンクがかった色をのせて唇を赤くして白のハイライトでつやをだしました。目にも瞳孔と虹彩を描いてリアルにしています。
6.エフェクトをつける
大分完成に近くなってきました!
エフェクトを入れ、目に不透明度を低くした光と丸い光を描きこんでいます。
エフェクトの入れ方は厚塗りとは関係ないですが、ついでに説明させてもらいますと、
- ネットでダウンロードした”バグが起きたときのようなカラフルな模様”をレイヤーに追加
- 新しいレイヤーに好きな色でいいのでエフェクトのシルエットとなる形を描きます。このイラストの場合は四角形をたくさん描いています。
- 2.のレイヤーを1.のレイヤーの下に入れ、1.のレイヤーをクリッピングします。こうすることで1.の模様を好きな形に切り取ることができます。
- 1.と2.のレイヤーを結合して、そのレイヤーのブレンドモードを”除算”に設定します。
- 色味などを調整
そして奥行きを出すためにエフェクト以外のレイヤーを結合してそのレイヤーに”フィルター”の中にある”色収差”をかけます。
あとは、細部を描きこんで...
完成!!
いかかでしたか?少しでも参考になりましたか?
今回なぜこのイラストを描いたのかと言うと、ある時このイラストの構図を思いついて「この光景をずっと残しておきたい!」と思ったんです。それを表現するためにはどんな方法を使えばいいかたくさん試行錯誤しました。
その結果がテクスチャを使って描く方法でした。思い浮かべたものが形になったとき何よりも嬉しかったです。
自分の頭の中を表現するのに制限をかける必要はないんです!皆さんもぜひ自分のイマジネーションを表現してみてください(*^▽^*)